ものづくりの原点


鋼線から1本1本作り出す

1から全てを作り出す

 
 五力工業の創業は1871年(明治4年) 当初は紡績原料の綿花、繭の元売り業からスタートし、第二次世界大戦中には軍需産業にも乗り出しました。転機となったのは、終戦直前にふとしたことから割ピン(ネジを固定する金属ピン)製造機を入手したことです。
 その当時、国内には国際基準の塗装ヘアピンメーカーは存在せず、製造ノウハウは一切ありませんでした。そこで、最初に製造工程を確立させる必要がありました。

 

 まずは弾性の問題。線材をただ曲げただけでは、焼入れ時にどうしても外側へと反ってしまいます。これでは“髪を挟む”というヘアピン本来の役割をまったく果たさない。どうすればいいか。試行錯誤のすえ、伸線工程の改良という答えにようやく辿り着きました。線の内側を柔らかく、外側を硬く伸ばすと、鋼は熱を受けて逆に内側へと反ることになる。この発見により五力工業のヘアピンは、さらなるグリップ力を得ることとなりました。

 
 その後もあらゆる面で機能への追及を続け、その集大成として昭和45年に完成させたのが、日本で初となるヘアピン全自動製造装置です。線材をセッティングするだけで、プレスから裁断、塗装、焼付けまで全てを自動でこなしてくれる、画期的な装置。高度経済成長により日本国内のヘアピン需要が高まるなか、この装置により、生産効率の飛躍的な上昇は、我が社へのさらなる追い風となりました。

 

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